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賃貸の家賃並みで家は買える?住宅ローンで借りられる額と、建てられる家の目安

執筆・監修:マイホーム研究所 編集人(宅建士・FP・賃貸不動産経営管理士)|2026年10月11日更新 ・ 読了目安 約8分

賃貸の家賃並みの返済でも、家は買えます。ただ、買える家の大きさや種類は、毎月の返済をいくらにするかで変わるのです。

持ち家では、固定資産税・修繕・火災保険の出費が新しく加わります。そのため「家賃並み」には、返済を家賃と同じにする意味と、毎月の支出を今と同じにする意味の2つがあるのです。

家賃が10万円の場合、返済を家賃と同じ10万円にすれば、借りられる額は約3,540万円です。毎月の支出を今と同じにすると、約2,130万〜2,480万円になります(変動金利1.0%・35年で計算)。ここでいう借りられる額は、毎月の返済額から逆算した額で、銀行の審査で出る上限とは別です。

この記事は、支出を増やしたくない人に向けて、「毎月の支出を今と同じにする」ほうで計算します。家賃から引く3つの出費、返済額の早見表、その額でどのくらいの家が買えるかを、順に確かめましょう。

まず結論

  • 毎月の支出を今と同じにするなら、返済に回せるのは「家賃 − 月3〜4万円」
  • 家賃10万円なら、返済は6〜7万円。借りられる額は約2,130万〜2,480万円(金利1.0%・35年)
  • その額は、中古の戸建ての平均(2,783万円)に約300万〜650万円届かない。差は、頭金・返済額・家の選び方で埋める

毎月の支出を今と同じにするなら、家賃から引く3つの出費

毎月の支出を今と同じにするなら、家賃から3つの出費を引いた額が、返済に回せる額です。持ち家では、賃貸で大家さんが払っていた固定資産税・修繕の費用・建物の火災保険を、自分で払うようになるからです。

家賃10万円から、固定資産税 約1〜2.5万円、修繕の積み立て 約1.5万円、火災保険 約0.5万円を引くと、返済に回せる額は6〜7万円になる

出費1. 固定資産税

固定資産税は、一戸建てで年10〜30万円(月にすると約1〜2.5万円)を見ておきます。年10〜15万円が目安とされますが、地域や家の大きさによっては、年20〜30万円になることもあるからです。

新築の家は、建物の税額が数年だけ半分になります。半分になる前の税額で見ておきましょう。

出費2. 修繕の積み立て

修繕の費用は、月1.4〜1.5万円を目安に取り分けておきます。アットホームの2026年の調査では、新築一戸建てに30年以上住む人の修繕費は平均554.0万円、木造に限ると506.8万円でした。仮に30年で割ると、月1.4〜1.5万円になります。

同じ調査では、修繕費を積み立てていない人が9割以上でした。返済額を決める時点で、修繕の分を先に取り分けておきましょう。

出費3. 火災保険

火災保険の保険料は、月にすると約0.5万円が目安です。ダイヤモンド不動産研究所の試算では、都内・築10年以内・木造130㎡の一戸建てに地震保険を付けて、年5〜6万円でした。

保険料は建物の構造や地域で変わるので、見積もりを取って確かめましょう。賃貸で入っていた家財の保険とは別に、建物にかける保険です。

3つを合わせると

3つの出費を合わせると、月3〜4.5万円です。この記事では、切りのよい月3万円と月4万円の2通りで計算します。自分の場合の数字は、住宅会社の資金計画書と保険の見積もりで置き換えましょう。

返済を家賃と同じにする場合と、支出を今と同じにする場合の違い

同じ家賃10万円でも、返済を家賃と同じにするか、支出を今と同じにするかで、借りられる額が約1,100万〜1,400万円変わります。

毎月の返済借りられる額毎月の支出
返済を家賃と同じにする10万円約3,540万円今より月3〜4万円増える
支出を今と同じにする(月3万円引く)7万円約2,480万円今と同じ
支出を今と同じにする(月4万円引く)6万円約2,130万円今と同じ

※ 家賃10万円・金利1.0%・返済期間35年・元利均等返済・ボーナス払いなし・金利が35年間変わらないとして、マイホーム研究所が計算。

家賃10万円の人が借りられる額。返済を家賃と同じ10万円にすると約3,540万円、支出を今と同じにすると返済7万円で約2,480万円、返済6万円で約2,130万円

見学会や広告の「家賃並み」は、返済を家賃と同じにする意味で使われることがあります。提案を受けたら、毎月の支出まで含めた額を今の家賃と比べましょう。

住宅ローンの返済額の早見表|月々の返済額と借りられる額

毎月の返済額が決まれば、借りられる額は早見表でその場で分かります。

見る行の決め方

今の家賃 −(固定資産税・修繕・火災保険で月3〜4万円)= 見る行

表1:月々の返済額から、借りられる額を見る

月々の返済額金利1.0%金利2.0%金利4.0%
5万円1,771万円1,509万円1,129万円
6万円2,126万円1,811万円1,355万円
7万円2,480万円2,113万円1,581万円
8万円2,834万円2,415万円1,807万円
9万円3,188万円2,717万円2,033万円
10万円3,543万円3,019万円2,258万円
11万円3,897万円3,321万円2,484万円
12万円4,251万円3,623万円2,710万円
13万円4,605万円3,924万円2,936万円

※ 返済期間35年・元利均等返済・ボーナス払いなし・金利が35年間変わらないとして、マイホーム研究所が計算。

1.0%の列は変動金利で借りる場合の計算の例、2.0%の列は金利が上がった場合の目安、4.0%の列は全期間固定で借りる場合の目安です。2026年10月時点で、変動金利は1%台、全期間固定の金利は3%台後半になっています。今月の金利の水準は、住宅ローン金利【2026年10月】で紹介しています。

建売住宅や中古の戸建ての額を借りると月いくらになるかは、次の表で確かめましょう。

表2:借りる額から、月々の返済額を見る

借りる額金利1.0%金利2.0%金利4.0%
2,000万円約5.6万円約6.6万円約8.9万円
2,500万円約7.1万円約8.3万円約11.1万円
3,000万円約8.5万円約9.9万円約13.3万円
3,500万円約9.9万円約11.6万円約15.5万円
4,000万円約11.3万円約13.3万円約17.7万円

※ 返済期間35年・元利均等返済・ボーナス払いなし・金利が35年間変わらないとして、マイホーム研究所が計算。

支出を今と同じにして借りられる額は、どのくらいの家に当たるか

家賃10万円の人が毎月の支出を今と同じにして借りられる額は、中古の戸建ての平均より約300万〜650万円低くなります。頭金を足す前の額なので、ここから頭金・返済額・家の選び方で差を埋めていきます。

住宅金融支援機構の2025年度の調査では、フラット35を使った人が家にかけた費用の平均は次のとおりでした(建物の費用と、土地を買った人は土地代の合計)。

支出を今と同じにして借りられる額 約2,130万〜2,480万円と、中古の戸建ての平均2,783万円、建売住宅の平均4,215万円、土地から買って建てる平均5,313万円の比較

平均の額は地域と家の大きさで変わるので、自分の地域でいくらかかるかは、住宅会社の資金計画書で確かめましょう。

土地を持っていない人は、借りられる額から土地代を引いた残りが、建物にかけられる額です。建物の額を坪単価で見積もるなら、同じ坪単価なのに総額は変わる?費用や面積の計算方法も解説を先に読んでおきましょう。

足りない分を埋める3つの方法

足りない分は、頭金・返済額・家の選び方の3つで埋めます。1つに決めず、組み合わせてもかまいません。

足りない分を埋める3つの方法。頭金を足すと予算は約2,780万円、返済を月1万円上げると借りられる額は約350万円増える、建売住宅の平均は土地から建てる平均より約1,100万円低い

方法1. 頭金を足す

借りられる額が約2,480万円の人が、貯金から300万円を頭金にすると、予算は約2,780万円になります。中古の戸建ての平均(2,783万円)と、ほぼ同じ額です。

ただ、頭金とは別に、登記やローンの手数料などの諸費用が現金でかかります。貯金を全部は使わず、諸費用の額を住宅会社に聞いてから頭金を決めましょう。

方法2. 返済額を上げる

家賃とは別に毎月貯金できている額があれば、その一部を返済に回せます。金利1.0%なら、返済を月1万円上げると、借りられる額は約350万円増えるのです。

返済を上げた分、毎月の支出は今より増えます。上げる額は、今の毎月の貯金から出し続けられる範囲で決めましょう。

方法3. 家の選び方を変える

建物を小さくするか、建売住宅や中古の戸建ても候補に入れます。平均で見ると、土地から買って建てる5,313万円に対し、建売住宅は4,215万円で、約1,100万円の差があるからです。

広さと新築のどちらを優先するかを、家族で話しておきましょう。

よくある質問

年収から計算すると、もっと借りられると言われました。どちらで考えればいいですか?

毎月の支出を増やしたくないなら、家賃から出した額を先に決めておきましょう。年収から出す上限には、あなたの生活費が入っていないからです。たとえばフラット35の基準は、年収400万円以上なら年間の返済額が年収の35%以下です。年収600万円なら、基準の上では月17.5万円まで返済できる計算で、今の家賃10万円より月7.5万円多くなります。

「毎月の返済は家賃並み」の提案に、ボーナス払いは入っていますか?

入っていることがあります。提案書の「ボーナス時加算」の欄で確かめましょう。加算があれば、年2回の分を12で割って毎月の額に足してから、家賃と比べます。

変動金利で借りると、返済額はずっと同じですか?

同じとは限りません。金利が上がると、返済額が増えることがあります。金利の動きと返済額の増え方は、住宅ローン金利【2026年10月】で確かめましょう。

まとめ|支出を今と同じにするなら、返済は家賃より月3〜4万円低くする

  • 毎月の支出を今と同じにするなら、返済に回せるのは「家賃 − 月3〜4万円」
  • 家賃10万円なら返済は6〜7万円、借りられる額は約2,130万〜2,480万円(金利1.0%・35年)
  • 足りない分は、頭金・返済額・家の選び方で埋める

次は、「予算の上限」を決めましょう。早見表で借りられる額を出し、頭金を足した数字を、住宅会社に最初に伝えます。予算の上限とあわせて伝えることは、注文住宅の一括資料請求おすすめ比較の「提案型の前に決めておく3つ」にまとめています。

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出典(すべて2026年10月11日確認)

マイホーム研究所 編集人

この記事を書いた人:マイホーム研究所 編集人

宅地建物取引士/ファイナンシャルプランナー/賃貸不動産経営管理士

仕事で不動産会社や工務店と日常的に関わりながら、いま自分自身も注文住宅を建てている最中です。売り手の論理ではなく、建てる人の側から発信しています。