
土地の広告で「建ぺい率40%・容積率80%」を見たら、まず知りたいのは何坪の家が建つかです。
坪数別の上限、建てたい家に必要な土地の広さ、上限より家が小さくなる制限を、順に見ていきましょう。
建ぺい率40%・容積率80%の土地は、1階と同じ広さの2階を重ねた総2階で、家全体の上限をちょうど使い切ります。
建ぺい率は建物を真上から見た広さ(建築面積。ふつうは1階の広さ)の上限、容積率は全部の階を足した広さ(延べ床面積)の上限です。
この組み合わせは、主に第一種・第二種低層住居専用地域(静かな住宅地を守るための用途地域)で指定されています。基本の計算は、建ぺい率60%・容積率200%の記事で解説しています。
建てられる広さの上限は、土地の坪数に0.4(1階)と0.8(家全体)を掛ければ出せます。
早見表:土地の広さから、1階と家全体の上限を見る
| 土地の広さ | 1階の上限(平屋の上限) | 家全体の上限(総2階) |
|---|---|---|
| 30坪 | 12坪 | 24坪 |
| 35坪 | 14坪 | 28坪 |
| 40坪 | 16坪 | 32坪 |
| 45坪 | 18坪 | 36坪 |
| 50坪 | 20坪 | 40坪 |
| 55坪 | 22坪 | 44坪 |
| 60坪 | 24坪 | 48坪 |
※ 建築基準法52条・53条をもとにマイホーム研究所が計算。角地緩和による上乗せも、高さなどの制限による目減りも含めていません。
表にない広さは、土地の坪数×0.4と×0.8で計算しましょう。
フラット35を使って土地と注文住宅を買った人の家の広さは平均約33坪で、建ぺい率40%・容積率80%なら、総2階で土地42坪ほどが目安です。
住宅金融支援機構の調査では、土地付きの注文住宅を建てた人の住宅面積(家の広さ)の平均は110.3㎡(約33.4坪)でした(2025年度フラット35利用者調査)。
表:建てたい家の広さから、必要な土地の広さを見る
| 建てたい家の広さ | 総2階で必要な土地 | 平屋で必要な土地 |
|---|---|---|
| 25坪 | 約32坪 | 約63坪 |
| 30坪 | 約38坪 | 75坪 |
| 約33坪(平均33.4坪) | 約42坪 | 約84坪 |
| 35坪 | 約44坪 | 約88坪 |
| 40坪 | 50坪 | 100坪 |
※ 家の広さ÷0.8(総2階)、÷0.4(平屋)でマイホーム研究所が計算。小数点以下は切り上げ。1階を2階より広くとる間取りでは、1階の広さ÷0.4のほうが大きくなり、さらに広い土地が要ります。
まず家族で何坪の家が要るかの見当をつけ、そこから必要な土地の広さを逆算しましょう。
低層住居専用地域には、建ぺい率・容積率のほかにも家の形を決める制限があり、計算した上限まで建てられないことがあります。静かな住宅地の日当たりや街並みを守るため、高さや建物の位置にも制限が設けられているからです。
低層住居専用地域では、建物の高さが10mか12mまでと決まっています(建築基準法55条)。どちらになるかは、地域ごとの都市計画で決まります。3階建てや高い屋根を考えるときに気をつけたい制限です。
北側の隣の日当たりを守るため、北側ほど建物を低くする制限があります(北側斜線・建築基準法56条)。低層住居専用地域では、北側の境界線の上で5m、そこから南へ1m離れるごとに1.25m高くできます。
2階の北側の屋根を斜めにしたり、2階を南に寄せたりする必要が出ることもあるのです。
都市計画で決められた地域では、敷地の境界から外壁を1mか1.5m離します(外壁の後退距離・建築基準法54条)。離す分だけ1階を置ける範囲が狭まり、土地の形によっては上限まで建てられないこともあるのです。
建ぺい率40%の土地で平屋を建てるなら、家の広さの2.5倍の土地が必要です。平屋は1階だけで家全体をまかなうため、1階の上限(土地の4割)がそのまま家の広さの上限になるからです。
屋根と柱のあるカーポートも、1階の広さ(建築面積)に数えます。平屋とカーポートを両方考えているなら、カーポートの分も残しておきましょう。
建ぺい率40%・容積率80%の土地は、建物が小さい分、庭や駐車場、日当たりを取りやすい土地です。土地の少なくとも6割は建物の建たない部分として残るため、庭や駐車スペースを取りやすくなります。低層住居専用地域は、まわりにも高い建物や大きなお店が建ちにくい地域です。
一方で、同じ広さの家を建てるなら、建ぺい率の高い地域より広い土地が要り、その分の土地代もかかります。土地と建物にそれぞれいくら使うかを、土地を探す前に決めておきましょう。
その土地に希望の家が入るかは、制限を調べる、上限を出す、間取りを描いてもらうの順で確かめます。高さや北側斜線まで入れると、どんな形の家になるかは図面を描かないと分からないからです。
市区町村の都市計画図で、用途地域・建ぺい率・容積率・高さの上限・外壁の後退を確かめます。都市計画図は、インターネットで見られる市区町村もあります。
土地の坪数×0.4と×0.8で、1階と家全体の上限を出します。角地なら建ぺい率が10%上乗せされ、40%が50%になることがあります。条件は角地緩和の記事で確かめましょう。
上限の中に希望の間取りが入るかは、住宅会社にその土地の条件を伝えて、間取りを描いてもらうのが確実です。
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建ぺい率40%・容積率80%の土地で、3階建ては建てられますか
建てられます。ただし家全体の上限は土地の8割のままで、広くはなりません。高さ10mか12mまでの制限と、北側斜線にも収めることが条件です。
カーポートや車庫は、どこに数えますか
屋根と柱のあるカーポートは、建物として1階の広さ(建築面積)に数えます。開放性が高い造りとして国が指定するものは、端から1mの部分を数えない扱いです。家の中の車庫は、家全体の広さの5分の1までなら、容積率の計算に入れずに済みます。
建ぺい率40%・容積率60%の土地とは、何が違いますか
容積率60%だと、総2階では家全体の上限を超えます。50坪の土地なら1階20坪・家全体30坪までなので、1階を20坪にすると2階は10坪までです。
次は、気になる土地の坪数に0.4と0.8を掛けて、建てたい家が入るかを見てみましょう。
参考・出典(すべて2026年10月24日確認)
※本記事は2026年10月24日時点の法令と調査にもとづく一般的な解説です。用途地域・高さ・外壁の後退などの制限は土地ごとに異なります。個別の土地については、市区町村の建築指導課へご確認ください。