
「建材が値上がりしている」というニュースを見て、今家を建てていいのか不安になる人は多いはずです。
結論から言うと、建材費は2026年も高止まりが続いています。ただし、それを理由に焦って動くのも、待ち続けるのも、どちらも正解とは限りません。
この記事では、宅建士×FPの立場から、2026年の建材費・住宅価格がどうなっているか、今後の見立て、そして焦らず損をしない家づくりの進め方を、中立の立場で整理します。数字は2026年時点の公開情報にもとづいています。
建築費は、この数年で明確に上がりました。
建設物価調査会の建築費指数(木造・東京)は、2026年4月時点で149.3。2015年を100とした指数で、前年同月比でもプラスが続いています。つまり「一時的な急騰」ではなく「高い水準での高止まり」が実態です。
住宅設備や建材の値上げも続いています。2026年には、窓サッシや断熱材(グラスウール)などで、10〜15%以上の値上げが相次いで発表されました。塩ビ管・塗料・屋根材といった品目でも、値上げの動きが出ています。
一部では、こうした値上げの積み重なりで、新築1棟あたり100万〜150万円程度の上昇につながるという見方もあります(あくまで見方のひとつで、実際の影響は仕様や会社によって異なります)。
建材費が上がる背景は、ひとつではありません。主に3つが重なっています。
ひとつ目は、円安です。2026年の為替は1ドル160円前後で、輸入に頼る建材や設備のコストを押し上げています。
ふたつ目は、原材料の価格上昇です。プラスチック系の建材や断熱材・配管などのもとになる「ナフサ」(石油由来の原料)の価格が上がっています。中東情勢や原油価格、円安が重なり、石油由来の製品が値上がりしやすい状況です。
みっつ目は、省エネ基準の義務化です。2025年4月から、新築は省エネ基準(断熱等級4)への適合が義務になりました。性能を上げる分、断熱材やサッシなどのコストがかかります。これは住む人にとってはメリットですが、建築費には上向きに働きます。
では、これから建材費は下がるのでしょうか。
正直に言うと、大きく下がる材料は今のところ乏しいというのが実態です。円安、原材料価格、省エネ対応といった要因は、どれも短期で解消しにくいものだからです。品目によっては調整(一時的な値下がり)もありますが、全体としてコロナ前の水準に戻るとは考えにくい状況です。
「値下がりを待つ」という判断は、家賃を払い続ける期間が延びる、金利が上がる、といった別のコストとの兼ね合いになります。待つこと自体にもコストがある、という点は知っておいてください。
プロの視点
相場の先読みは、プロでも当てるのは難しいものです。「底値で買う」を狙うより、「今の相場の中で、自分にとって一番いい条件を選ぶ」ほうが現実的です。焦って性能や土地の確認を省くと、値上がり以上の損につながることもあります。
価格だけでなく、納期にも目を向けておきましょう。
一部の住宅設備では、受注の停止や調整が報じられた時期がありました。必要な設備が、必要なときに手に入らないと、工期が延びることがあります。工期が延びれば、仮住まいの費用もかさみます。
対策はシンプルです。契約前に、住宅会社へ「採用する設備の納期に不安はないか」を確認しておくこと。代替の候補も一緒に相談しておくと、いざというときに慌てずにすみます。
高止まりの相場でも、できることはあります。中立の立場から、3つの進め方を挙げます。
とくに1つ目は、相場が高い今こそ効きます。複数社の間取りプランと総額の見積もりを並べると、自分の予算で何ができるかが見えてきます。
相場は自分ではコントロールできませんが、会社選びはコントロールできます。
タウンライフ家づくりなら、複数社の間取りプランと資金計画を無料で一括請求でき、今の相場での各社の総額を並べて比較できます。値上がりが気になる今だからこそ、まず相場観をつかむところから始めるのが合理的です。
Q. 建材費が下がるまで待ったほうがいいですか?
大きく下がる材料は今のところ乏しく、待つ間の家賃や金利といったコストもかかります。「待つ」も「今建てる」も、コストとの兼ね合いで判断するのがおすすめです。
Q. 今建てると高値づかみになりませんか?
相場の底を当てるのはプロでも難しいものです。それより、今の相場で複数社を比べ、性能とコストのバランスを取るほうが、確実に効く対策です。
Q. 値上がり分を取り戻す方法はありますか?
複数社の総額比較で差を取り戻す、補助金と住宅ローン控除を使う、の2つが現実的です。とくに省エネ性能を上げると、補助金・控除の両方で優遇されます。
Q. 設備が手に入らないことはありますか?
一部で受注調整が報じられた設備もあります。契約前に納期の見込みと代替候補を住宅会社に確認しておくと安心です。
相場は自分では変えられません。だからこそ、変えられる「会社選び」と「制度の活用」に力を注ぎましょう。まずは複数社の総額を並べて、今の相場観をつかむところからです。
※本記事の価格・市況の内容は2026年7月時点の公開情報にもとづく一般的な解説です。将来の価格を保証するものではなく、実際の建築費や設備の納期は仕様・会社・地域により異なります。