住宅ローンは、借りたあとでも見直せます。いま返済中のローンを、別の銀行のより低い金利のローンに組み直すことを「借り換え」と言います。金利が下がれば、総返済額を減らせる可能性があるのです。
ただし、借り換えには手数料などの費用がかかります。だから、誰にとっても得というわけではありません。
この記事では、宅建士×FPの立場から、借り換えを検討する3つの目安と、その根拠、借り換えないほうがいいケースまで正直に解説します。ご自身の返済予定表と見比べながら読んでください。
借り換えを検討したい人
急がなくていい人
借り換えとは、別の銀行で新しく住宅ローンを組み、いまのローンを一括返済することです。
目的は主に3つあります。
団信(団体信用生命保険)とは、返済中に万一のことがあったときにローンが完済される保険のことです。借り換えは、この団信を見直すきっかけにもなります。
大手銀行の公式サイトでも案内されている、共通の目安があります。
3つすべてに当てはまるなら、借り換えの効果が出やすい状態です。
ただし、この数字は「足切りライン」ではありません。残高が大きい場合などは、金利差が1%未満でもメリットが出ることがあります。逆に、3つ満たしていても費用しだいで効果が薄いこともあります。目安に当てはまったら、次はシミュレーションで確認しましょう。
自分の金利・残高・残り期間は、返済予定表で確認できます。ネットバンキングの住宅ローンのページでも見られます。
借り換えの損得は、ひとつの引き算で決まります。
「利息の減り幅」−「借り換えにかかる費用」。これがプラスなら得、マイナスなら損です。
借り換えには、事務手数料・保証料・登記費用(いまの抵当権を消して、新しく設定する費用)・印紙代などがかかります。金額は金融機関や借入額によって大きく変わるため、必ず見積もりで確認してください。
そして利息の減り幅は、「残高 × 金利差 × 残り期間」でおおよそ決まります。残高が大きく、期間が長く、金利差が大きいほど、減り幅は大きくなるのです。3つの目安は、この費用を上回りやすい条件を数字にしたものです。
ここで、ひとつ疑問がわくかもしれません。なぜ銀行は、他行より低い金利で借り換えを受け入れてくれるのでしょうか。
借り換えは、銀行にとって「他の銀行のお客さんを獲得できる商品」だからです。新規のお客さんを迎えるために、銀行は借り換え向けに低い優遇金利を出しやすいのです。その結果、「いまの銀行があなたに出している金利」より「他行の借り換え金利」のほうが低い、という逆転が起きます。
プロの視点
比べるときは「毎月の返済額」ではなく「総返済額−費用」で見てください。返済期間を延ばせば毎月の額は必ず減りますが、総返済額はむしろ増えることがあるからです。残り期間を揃えて比較するのが基本です。
当てはまる場合は、立ち止まってください。
いちばん大変なのは、3の比較です。銀行ごとに金利も手数料も団信も違うため、自力で全部並べるのは骨が折れます。
比較には、無料の住宅ローン比較サービス「モゲチェック」が使えます。運営は株式会社MFS(東証上場企業)で、利用者は50万人を超えています(2026年1月時点・公式サイト)。借り換えのメリット額をシミュレーションでき、複数の銀行をまとめて比較できます。
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借り換えメリット額を無料で診断する(モゲチェック)Q. 借り換えの費用はどれくらいかかりますか?
事務手数料・保証料・登記費用・印紙代などがかかります。金額は金融機関と借入額で大きく変わるため、シミュレーションと見積もりで必ず確認してください。
Q. 金利差が1%未満でも意味はありますか?
出る場合があります。残高が大きい・残り期間が長い場合は、1%未満の金利差でも費用を上回ることがあるからです。目安だけで切り捨てず、試算で確認しましょう。
Q. いまの銀行に金利の相談はできますか?
できる場合があります。銀行によっては、金利タイプの変更や条件の見直しに応じてもらえることがあります。借り換えの試算結果を持って相談すると、話が具体的に進みやすくなります。
Q. 手続きは大変ですか?
新規で借りたときと同じように、書類の準備と審査があります。すぐに終わるものではないので、固定期間の終了などの期限がある場合は、余裕を持って始めましょう。
住宅ローンは、借りたら終わりではありません。返済中のいまからでも見直せます。まずは返済予定表を開いて、自分の金利を確認するところから始めましょう。