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住宅ローンの借り換えタイミング|金利差・残高・残り期間の3つの目安を宅建士×FPが解説

執筆・監修:マイホーム研究所 編集人(宅建士・FP・賃貸不動産経営管理士)|2026年7月更新 ・ 読了目安 約6分

住宅ローンは、借りたあとでも見直せます。いま返済中のローンを、別の銀行のより低い金利のローンに組み直すことを「借り換え」と言います。金利が下がれば、総返済額を減らせる可能性があるのです。

ただし、借り換えには手数料などの費用がかかります。だから、誰にとっても得というわけではありません。

この記事では、宅建士×FPの立場から、借り換えを検討する3つの目安と、その根拠、借り換えないほうがいいケースまで正直に解説します。ご自身の返済予定表と見比べながら読んでください。

まず結論:検討したい人・急がなくていい人

借り換えを検討したい人

  1. ローン残高が1,000万円以上、残り期間が10年以上ある人
  2. いまの自分の金利と、現在の借り換え金利の差が大きい人(目安は1%)
  3. 固定金利の期間がもうすぐ終わる人

急がなくていい人

  1. 残高が少ない、または残り期間が短い人(費用のほうが大きくなりやすいです)
  2. 借りたときから健康状態が変わった人(団信に入り直せない場合があります)
  3. 転職した直後の人(審査に通りにくいタイミングです)

借り換えとは|30秒でわかる基本

借り換えとは、別の銀行で新しく住宅ローンを組み、いまのローンを一括返済することです。

目的は主に3つあります。

  1. 総返済額を減らす(低い金利に乗り換える)
  2. 毎月の返済額を軽くする(家計の負担を調整する)
  3. 金利タイプや団信を見直す(変動⇔固定の変更、保障の手厚い団信への変更)

団信(団体信用生命保険)とは、返済中に万一のことがあったときにローンが完済される保険のことです。借り換えは、この団信を見直すきっかけにもなります。

借り換えを検討する3つの目安

大手銀行の公式サイトでも案内されている、共通の目安があります。

  1. ローン残高が1,000万円以上
  2. 残り期間が10年以上
  3. 金利差が1%以上

3つすべてに当てはまるなら、借り換えの効果が出やすい状態です。

ただし、この数字は「足切りライン」ではありません。残高が大きい場合などは、金利差が1%未満でもメリットが出ることがあります。逆に、3つ満たしていても費用しだいで効果が薄いこともあります。目安に当てはまったら、次はシミュレーションで確認しましょう。

自分の金利・残高・残り期間は、返済予定表で確認できます。ネットバンキングの住宅ローンのページでも見られます。

なぜこの3つなのか|「費用を取り返せるか」で決まります

借り換えの損得は、ひとつの引き算で決まります。

「利息の減り幅」−「借り換えにかかる費用」。これがプラスなら得、マイナスなら損です。

借り換えには、事務手数料・保証料・登記費用(いまの抵当権を消して、新しく設定する費用)・印紙代などがかかります。金額は金融機関や借入額によって大きく変わるため、必ず見積もりで確認してください。

そして利息の減り幅は、「残高 × 金利差 × 残り期間」でおおよそ決まります。残高が大きく、期間が長く、金利差が大きいほど、減り幅は大きくなるのです。3つの目安は、この費用を上回りやすい条件を数字にしたものです。

ここで、ひとつ疑問がわくかもしれません。なぜ銀行は、他行より低い金利で借り換えを受け入れてくれるのでしょうか。

借り換えは、銀行にとって「他の銀行のお客さんを獲得できる商品」だからです。新規のお客さんを迎えるために、銀行は借り換え向けに低い優遇金利を出しやすいのです。その結果、「いまの銀行があなたに出している金利」より「他行の借り換え金利」のほうが低い、という逆転が起きます。

プロの視点

比べるときは「毎月の返済額」ではなく「総返済額−費用」で見てください。返済期間を延ばせば毎月の額は必ず減りますが、総返済額はむしろ増えることがあるからです。残り期間を揃えて比較するのが基本です。

借り換えを考えやすい4つのタイミング

  1. 固定金利の期間が終わりに近づいたとき。固定期間の終了後は、金利の優遇幅が小さくなる場合があります。終わってから慌てるのではなく、終わる前に他行との比較を済ませておきましょう
  2. 自分の金利と、いまの金利水準に差を感じたとき。借りた時期によっては、現在の金利との差が開いていることがあります。まず返済予定表で自分の金利を確認しましょう
  3. 収入や家計が変わったとき。教育費が増える前に毎月の返済額を軽くしておくなど、家計の変化に合わせた見直しができます
  4. 団信を見直したいとき。がん保障付きなど、保障を手厚くする目的の借り換えもあります。金利差が小さくても、保障の価値で判断する選び方です

借り換えないほうがいいケース

当てはまる場合は、立ち止まってください。

  1. 残高が少ない・残り期間が短い。利息の減り幅が小さく、費用のほうが大きくなりやすいからです
  2. 借りたときから健康状態が変わった。借り換えでは団信に入り直します。健康状態によっては加入できず、借り換え自体ができないことがあります。いまの団信を手放すことになる点も忘れないでください
  3. 転職直後・収入が下がった。借り換えの審査は、新規で借りるときと同じように行われるからです
  4. いまの銀行への相談で足りる場合。銀行によっては、金利タイプの変更や条件の見直しに応じてもらえることがあります。まず相談してみるのもひとつの手です

借り換えの手順5ステップ

  1. 返済予定表で「金利・残高・残り期間」を確認する
  2. シミュレーションでメリット額を試算する
  3. 複数の銀行を比較する。金利だけでなく、手数料と団信の保障内容まで含めて比べます
  4. 仮審査 → 本審査を受ける
  5. いまの銀行に完済の連絡をして、抵当権の手続きをする(新旧の銀行と司法書士が段取りしてくれます)

いちばん大変なのは、3の比較です。銀行ごとに金利も手数料も団信も違うため、自力で全部並べるのは骨が折れます。

比較には、無料の住宅ローン比較サービス「モゲチェック」が使えます。運営は株式会社MFS(東証上場企業)で、利用者は50万人を超えています(2026年1月時点・公式サイト)。借り換えのメリット額をシミュレーションでき、複数の銀行をまとめて比較できます。

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よくある質問

Q. 借り換えの費用はどれくらいかかりますか?
事務手数料・保証料・登記費用・印紙代などがかかります。金額は金融機関と借入額で大きく変わるため、シミュレーションと見積もりで必ず確認してください。

Q. 金利差が1%未満でも意味はありますか?
出る場合があります。残高が大きい・残り期間が長い場合は、1%未満の金利差でも費用を上回ることがあるからです。目安だけで切り捨てず、試算で確認しましょう。

Q. いまの銀行に金利の相談はできますか?
できる場合があります。銀行によっては、金利タイプの変更や条件の見直しに応じてもらえることがあります。借り換えの試算結果を持って相談すると、話が具体的に進みやすくなります。

Q. 手続きは大変ですか?
新規で借りたときと同じように、書類の準備と審査があります。すぐに終わるものではないので、固定期間の終了などの期限がある場合は、余裕を持って始めましょう。

まとめ|目安は入口、最後は試算

住宅ローンは、借りたら終わりではありません。返済中のいまからでも見直せます。まずは返済予定表を開いて、自分の金利を確認するところから始めましょう。

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マイホーム研究所 編集人

この記事を書いた人:マイホーム研究所 編集人

宅地建物取引士/ファイナンシャルプランナー/賃貸不動産経営管理士

不動産の現場で家づくりの相談に携わる。「売り手の論理ではなく、建てる人の味方」を信条に発信しています。

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